1年を締めくくるはずの日本の相撲界の九州場所は、場外で“大乱闘”が続いている――。
日本角界の幕内力士42人のうち、半数以上を占める最大勢力にまで伸し上がったモンゴル出身の力士たちが、日本の古い伝統の枠に収まりきれずに相撲部屋を超えて連帯し、相撲の勝敗にまで影響するような外の上下関係へと成長し、それをわかっていながらどうにもできず隠蔽に走るだけの相撲協会、そしてその勢力図が今まさに書き換えられようとしていることがよくわかる今回の「横綱・日馬富士暴行事件」だった。
「強くなりたいという自覚があればいいこと。流儀や格式はどうでもいい」というモンゴル勢と上下関係や格式、しいていえば、『相撲道』にこだわる貴乃花親方。そして、いじめ暴行死事件から何も学ばず、モンゴル勢力に食われつつある相撲界の3つ巴の戦いが表面化した今回の事件の行方は1ヶ月が経っても、深層は未だ闇に包まれたままだ。
今までの不祥事の経験が生かされず
そもそも、角界最高位の横綱の土俵入りには、五穀豊穣と平安の祈念が込められている。横綱にはそういったことから、「心技体」で、すべての力士の模範となり得る威厳で、しかも高貴な品格が求められてきた。
世間から見れば、”子供のけんか”でお互いプロの力士。情状酌量の余地と見なされるが元来、相撲は神事であるからゆえ、他の格闘技などのスポーツとは一線を画す。それはモンゴルでも同じだ。
日本を黄金の国と憧れるモンゴルの人たちに、「最も親しくすべき国」と尊敬される日本。毅然とした姿勢で対応してこそ、尊敬に値する国としての「日本の品位」を取り戻すことができるのでは――。
最近大相撲を見始めた人に、貴乃花の相撲を見てほしい。
どんなに自分より大きな相手でも真っ正面からぶつかって勝つ。
勝った後は相手を思いやる。これが真の横綱の姿だと私は思っています。
エルボー、ビンタ、ダメ押し、ガッツポーズなどは大相撲ではない。
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